生成AIでできることは?初心者でもわかる活用例とできないことも解説

最近急速な進歩を遂げる生成AIについて、「結局何ができるの?」という疑問を抱えていませんか。しかし、生成AIをうまく使えないと、誤りを信じたり、情報漏洩に繋がったりと、手直しや信用低下につながる恐れがあります。

この記事では、生成AIでできることを用途別に整理し、文章・画像・アイデア・業務効率化の具体例を紹介します。あわせて、できないことと注意点もまとめています。

目次

1.生成AIとは?まず押さえたい基礎知識
2.全体像を把握!生成AIでできること
 2-1:生成AIでできること①:文章生成
 2-2:生成AIでできること②:画像生成
 2-3:生成AIでできること③:アイディア出し
 2-4:生成AIでできること④:プログラミング・業務効率化
7.生成AIができないこと・苦手なこと
8.生成AIをビジネスで使う際の注意点
9.まとめ

生成AIとは?まず押さえたい基礎知識

生成AIを使いこなすためには、生成AIの得意分野と苦手分野を理解することが大切です。ここでは最低限の知識を整理します。基礎知識を知ることで、後述の活用例がわかりやすくなるはずです。

生成AIと従来のAIの違い

従来のAIは、画像判定や需要予測のように正解に近い答えを当てるような作業が中心でした。一方で生成AIは、文章や画像を新しく作るというのが得意です。

ただし、出力はもっともらしさを優先するため、事実の裏取りは人が行う必要があります。下書きや叩き台を作るツール、と捉えると分かりやすいです。

なぜ今生成AIが注目されているのか

現在、生成AIがここまで注目されている理由は、誰でも使える形に進歩したからです。チャットに指示を書くと、下書き作成や要約、言い換えなど様々な内容のものを生成してくれます。軽い相談はもちろん、仕事でも使用できるような高精度な生成が可能になりました。

業務で用いる場合は、以前までの作業時間を削減し、考える時間を増やせる点が魅力で、導入が進んでいます。

全体像を把握!生成AIでできること

生成AIは多機能です。そのため、まず生成AIでできることを4つ簡単に紹介します。

  • 文章を作る、整える
  • 画像やデザインを作る
  • アイディアを出す、整理する
  • プログラミングや事務を効率化する

それぞれの具体例をご紹介していきます。

生成AIでできること①:文章生成

文章は多くの仕事で発生します。生成AIは下書きを作るのが特に得意で、メールや資料の作成を楽にしてくれます。ただし、誤った内容でないかの事実確認は怠らないようにしましょう。

生成AIツール名詳細活用範囲
Claude高精度な文章生成・長文処理が得意な対話型AI文章作成、要約、構成作成
アイディア出し、簡易コード補助
ChatGPT汎用性の高い対話型AI。
文章・要約・コードまで幅広く対応
文章作成、要約、言い換え
企画、業務効率化
GeminiGoogle連携に強い生成AI文章作成、要約、調査補助
コード補助
CopilotMicrosoft製品と連携可能なAIアシスタント文章作成、メール作成
資料補助
Notion AINotion内で文章作成・整理を支援議事録、要約、社内文章作成
Vertex AIGoogle Cloud上で利用する法人向けAI基盤業務アプリ組み込み
社内向け生成AI活用

文章生成

メールの下書き、議事録の体裁整え、報告書の骨組み作りなど、ゼロから書く作業を短縮できます。

ポイントは目的と条件を先に渡すことです。「取引先へ日程調整メール。丁寧に、200字、候補日3つ」のように指定すると精度が上がります。完成品として使うより、下書きとして受け取り、自分の言葉に直すのがおすすめの使い方です。

社内文書なら部署名や用語を入れると、繰り返し使いやすくなります。

要約・言い換え

長文を「要点3つで」「結論→理由→次の行動 にまとめて」といった形式に整えるのも得意です。会議のメモを入力すれば、それを要約した文章がすぐに作成でき共有できます。

言い換えは相手に合わせた調整に向き、硬い文章をやわらかくすることも可能です。出力後は数字・固有名詞・日付を確認しましょう。例えば、「この報告書を200字で要約。上司向け丁寧に」のように対象と文字数を決めると、期待する出力が得られます。要約後は伝えたい部分が消されていないかを必ず確認しましょう。

ビジネスでの活用例

ビジネスにおいての文章生成の使用を職種別に紹介します。営業なら、提案メールの叩き台、想定Q&A、商談後のお礼文を素早く作ることができます。人事なら求人票の文言作成、面接質問の整理、内定者向けの案内文に使えます。企画なら会議アジェンダ案や議事録の要点抽出に活用するのが便利です。なお、業務で使う場合には生成AIの出力結果をそのまま使わず、数値や引用の出典を必ず確認しましょう。

生成AIでできること②: 画像生成

画像生成は画像そのものよりも、ラフ案や素材づくりを早めることに使うのがおすすめです。案を複数だしてその中から選ぶ流れにすると、初心者でも扱いやすいです。一方で、権利や利用規約の確認を忘れずにすることが重要です。

画像生成

生成AIツール名詳細活用範囲
Midjourney高品質なアート系画像生成に強いAI広告バナー案、アイキャッチ
ビジュアル制作
DALL•E 3自然な描画に強い画像生成AI記事用画像、資料用挿絵
Stable Diffusionオープンソース型画像生成モデルカスタメイズ画像生成
研究用途
Adobe Firefly商用利用を前提としたAdobeの生成AIデザイン素材、広告クリエイティブ
Canva AICanva内で画像生成が可能SNS投稿画像、資料デザイン
ImageFXGoogleの画像生成ツールビジュアル案出し
Leonardo.aiゲーム・クリエティブ向け画像生成コンセプトーアート制作

テキストで具体的な雰囲気や要素を指定すると、イラスト風や写真風などの任意の画像を生成できます。「白背景、ビジネス会議、明るいトーン、横長」のように条件を並べると生成AIに意図が伝わります。記事のアイキャッチ案や社内資料の挿絵など、まずラフを作る用途に向きます。実在人物に似せる指示やロゴ再現は避け、安全な表現で作るようにしましょう。仕上げのトリミングや文字入れは人の手で行い調整を行います。

資料・SNS制作

生成AIツール名詳細活用範囲
Canva AIデザインテンプレートとAI生成を組み合わせて使えるビジュアル制作ツールSNS投稿画像、広告バナー
プレゼン資料、チラシ制作
Adobe ExpressAdobeが提供する簡易デザイン
+生成AIツール
SNS投稿、動画サムネイル、簡易資料作成
Gammaテキスト入力からプレゼン資料を自動生成プレゼン資料、営業資料
社内共有スライド
Beautiful.aiレイアウト自動調整機能を備えた資料作成ツール企画書、提案資料
プレゼン資料
Tomeストーリーテリング型の資料自動作成ツールピット資料、
サービス紹介資料
ChatGPT + DALL•E 3文章と画像をセットで生成可能SNS投稿文+画像案
資料作成+挿絵作成
Copilot for Microsoft365PowerPointやWordと連携したスライドを生成PowerPoint資料作成
社内報告資料

資料やSNS制作についても、完成品を一発で作るより案を複数出すという使い方が向いています。同じ内容でもビジネス用途、柔らかめといった複数のパターンを出力し、目的に合ったパターンを選びます。

また、生成AIには構図やモチーフを考えさせ、配色や文字はプロンプトで整えると効率的です。投稿前には不自然な図柄や誤解を招く要素がないか確認します。Canva等のテンプレに載せる前提で作ると統一感が出て良い資料が作成できます。

ビジネスでの活用例

ビジネスでは、広告バナーのラフ、採用ページのキービジュアル案、セミナー告知画像の試作などで使われます。試作品のイメージを生成AIに頼むという使い方をする場合は、本格的な作成をする前に方向性を固められるため、作り直しが減るのがメリットです。

注意点は著作権と利用規約です。生成物の商用利用可否やリスクはサービスごとに確認が必要です。不安な場合は社内利用に限定し、人物写真はフリー素材や自社撮影を優先します。運用ルールも社内で先に決めると、運用しやすくなります。

生成AIでできること③:アイデア出し

アイデア出しは、生成AIの真価が出やすい領域です。発想を広げたり整理したりする用途で使うと生成AIの強みが活かせます。自分でアイデアを考えるときに詰まった時に使用すると1人では考えつかないようなアイデアを生み出せるかもしれません。

生成AIツール名詳細活用範囲
Claude論理的整理に強い対話型AI企画構成、アイディア展開
ChatGPTブレストや構成作成に強い汎用AI記事構成、会議案作成
Gemini調査連携に強いAI市場調査+企画立案
CopilotOfiice連携型AI企画資料作成補助
Perplexity AI検索型AI。出典付き回答が強み調査+アイデア出し
Notion AIノート整理型AIブレスト、議事録整理
Miro AIマインドマップ生成機能ブレスト、思考整理
FigJam AIホワイトボード型AI支援チームブレスト、構造整理

企画・構成作成

企画や構成作成では、まず条件を渡して選択肢を出力させます。例えば、「新サービス告知。ターゲットは20代、悩みは時間不足。構成案をH2/H3で」などです。出力された案から使えそうな要素を拾い、不要な部分を削ります。最初から完璧を求めず、案を3〜5個出させると自分自身の思考も整理できてプロンプトの調整ができます。最後に自社の強みや実績など固有情報を足して、オリジナリティを作ります。

自分のアイデアを膨らます

自分のアイデアを膨らませたいときは、結論より素材を渡すのがコツです。現状考えている内容や懸念点、予算と納期が制約、というように背景情報を箇条書きで入力します。そのうえで自分では思いつかないアイデアを掴むために、別の切り口の意見を3つや、反対意見を想定してなど指示します。

出てきた案に追加質問を重ねると、思考の整理や抜け漏れ確認にもつながります。一度で決めず、何回も生成AIとやり取りをすることでより思考が膨らみます。

人が考えるべき部分との違い

生成AIは発想の補助は得意ですが、何を優先するか、誰が責任を負うかなどは決められません。市場や顧客の一次情報、社内事情などは人が判断材料として与える必要があります。法務的な問題や、ブランドの線引きは人がレビューして安全に使用する必要があります。AIは参考に使う程度にし、意思決定は自分で行います。

生成AIでできること④: プログラミング・業務効率化

生成AIはプログラミングの分野でも使用することができます。

基本的なコードの大枠を作ることや、Excelを使う上での効率化を手伝うことができます。機密データを入れず、試しながら進めます。

コード生成・修正

生成AIツール名詳細活用範囲
GitHub CopilotIDE連携型コード補助AIコード保管、テスト作成
CursorAI統合型コードエディタコード生成・修正
Claudeコード説明・修正補助バグ原因分析
ChatGPT汎用コード生成サンプル作成、エラー解説
Gemini Code AssistGoogleのコード支援AIコーディング補助
Amazon CodeWhispererAWS向けコード補助クラウド開発補助

コード生成と修正では、何をしたいかとエラー内容をセットで伝えると目的の出力を得られやすくなります。

例えば、PythonでCSVを読み込み、列名を統一して保存したい、など目的を先に書きます。正しく動かない場合はエラーメッセージを貼り付け、原因候補と修正案を出させます。生成コードは環境差で動かないこともあるので、すぐに会社のデータは入れずに必ずテストを行いましょう。入力検証と例外処理も確認するとさらに安全に使用できます。

Excel・事務作業の補助

生成AIツール名詳細活用範囲
Copilot for Microsoft 365ExcelやWordと連携するAI関数提案、データ整理
Claude手順の言語化や関数説明マニュアル作成補助
ChatGPT関数提案・手順整理事務効率化
GeminiGoogle Workspace連携スプレッドシート補助

Excelなどを使う事務作業では、関数の提案や手順の言語化に役立ちます。

この表から重複を除いて集計したい、条件で色分けしたいなど、やりたいことを入力します。そうすると、使う関数の候補や手順を提案してくれます。手順が書かれた資料を貼って、初心者向けに3ステップで書き直してなどと指定して頼むのも便利です。

個人情報が含まれる場合は、入力前に削除します。出力は社内ルールに合うか確認し、表記を整えて共有します。

業務効率化例

業務効率化でわかりやすいのは、定型処理の自動化です。問い合わせ対応なら、あらかじめ決まっているテンプレートを使ってまとめることができます。「箇条書き、結論先、200字」といったような指示が使えます。

さらに、システムエンジニアがテスト工程でも活用できます。テストケースの洗い出しや、単体テストの初めの段階を手伝ってもらえます。自分の想定外のパターンの提案を知ることができるため、抜け漏れの防止が可能です。生成AIをうまく活用することで、開発のスピードを上げられます。

生成AIができないこと・苦手なこと

生成AIは万能ではありません。誤情報の拡散や判断ミスを防ぐため、知っておくべきできないことや苦手なことを3つに分けて説明していきます。

事実を正確に判断することは苦手

生成AIは文章をもっともらしく組み立てますが、事実を保証するように出力はしません。
そのため、存在しない統計や誤った引用を混ぜることがあります。

特に注意したいのは、価格や日時といった数値、そして固有名詞です。対策は自分自身で一次情報を見て正しい情報か確認することです。根拠を示して、出典がなければ不確かと書いて、と指示すると誤りに気づきやすくなります。詳しくは後述します。

責任ある意思決定はできない

生成AIは提案を行うことは得意ですが、責任を伴う意思決定はできません。採用の合否、契約条件、医療・法律の判断などは、AIに任せるべき領域ではありません。判断基準が社内ルールや価値観に強く関わるため、仮に間違えた判断をした際の影響が大きいからです。

AIの役割は、企画の案を出す、論点を洗い出す、コードのエラーを直す、といったようなことに留め、最終的に決めるのは人、という線引きを守りましょう。

出力の最終確認が必要な理由

最終確認が必要な理由は、生成AIが意図の読み違いを起こすからです。指示が曖昧だと、前提を補って答えを作ります。社外向け文面では、言い回し一つで誤解や失礼につながります。実務では、目的に合うか、事実は正しいか、社内ルールに触れないか、をチェックします。

生成AIの使い方に慣れたら確認事項を予め決め、それをプロンプトに入れます。そうすることで、同じ手順で確認ができ、出力の質が安定します。

生成AIをビジネスで使う際の注意点

ビジネス利用では、守るルールを決めることが非常に重要です。また、個人で試すときも同様で、最低限の注意点を知れば安心して使えます。情報漏洩と権利には要注意です。

情報漏洩・著作権のリスク

情報漏洩は生成AIを使う上での最大のリスクです。社外秘や個人情報、未公開の情報は入力してはいけません。著作権についても確認が必要です。生成物の商用利用可否や扱いはサービス規約で異なります。迷ったら入力するべきではありません。社内で使う場合はデータを匿名化し、生成物は外部に送る前に確認を怠らないようにしてください。

社内利用で気を付けるポイント

社内利用では、入力してよい情報の範囲を決めます。例えば、顧客名と住所は不可、数値は集計後のみなどというように取り決めます。次に、生成物の扱いも定義します。外部送付前は上長に確認してもらうというようにルールを決めましょう。禁止事項と生成物に対しての確認手順をまとめてから利用するようにすると問題になりづらいです。

導入前に最低限知っておきたいこと

導入前に押さえたいのは、目的、範囲、評価の3点です。業務効率化であれば何を何分短縮したいかを決め、対象業務を小さく切って試験運用します。効果だけでなく、誤った情報を出力してしまう可能性や確認により増える業務も含めて評価し、続けるか判断します。まずは資料の下書き作成や議事録の要約など影響が小さい業務から始めることをおすすめします。

まとめ

この記事では、生成AIでできることは大きく4つに分けられることを紹介しました。文章生成、画像生成、企画作成、コードや業務の効率化です。

一方で、生成AIは事実の保証や責任ある意思決定は苦手なので、重要情報を用いるときほど一次情報の確認が欠かせません。ビジネスで使う場合は、機密事項の入力の禁止や外部送付前のチェックなど、ルールを先に整えましょう。

最初はメール下書きや議事録要約など影響の小さい作業から試し、うまくいった手順を記録して、社内で利用する幅を広げていきましょう。

生成AIを用いてできることとできないことを理解して、うまく活用できるように少しずつ使ってみてください。