導入実績

Project Stories

製造業の現場から、AIが会社を変え始めた。

太陽インダストリー株式会社様

業種・規模
段ボール事業・化成品事業・構内請負事業・売電事業を展開。北九州市に本社を置く総合製造企業(創業1958年)
研修形式
eラーニング(生成AI基礎)+ 活用事例共有会(複数回)
対象
管理本部長・戸畑工場部長・各事業所課長・係長・主任 計7名
研修ツール
Microsoft Copilot・ChatGPT・Genspark・NotebookLM・Excelmatic
研修背景
社内DX推進委員会設立を機に、AIリテラシー教育として導入
太陽インダストリー株式会社様の導入インタビュー時の写真

お話しをお伺いした方

  • 管理本部 本部長 江頭 潤 氏 DX推進委員会 責任者。生成AI研修の導入を主導し、社内のAIリテラシー底上げを推進。
  • 管理部 フジモト主任 管理部門の実務担当。生成AI研修の導入を補助。

導入のきっかけと背景

太陽インダストリー株式会社は、1958年の創業以来、段ボール・化成品・構内請負事業を柱に成長を続ける北九州市の総合製造企業です。戸畑・中津・中津新田と複数の工場・事業所を持ち、ISOやエコアクション21の認証を取得するなど、品質と環境への高い意識を持つ会社として地域に根付いています。

生成AI導入の動きが始まったのは、社内にDX推進委員会が設立されたことがきっかけでした。責任者として就任した江頭本部長が組織の現状を分析していく中で浮かび上がったのは、「課題の存在にすら気づいていない」という根深いリテラシーの問題でした。

社内のデジタルリテラシーに課題があることは分かっていましたが、現場の社員にとっては、そもそも何が課題なのかすら見えていない状態でした。まずAIをはじめとするデジタルツールに触れる機会を作ることが、最初の一歩だと判断しました。

江頭 潤 管理本部長

研修導入前の時点で、AIツールを業務で活用していた社員はほぼゼロに近い状態。「まず使ってみる機会を組織として用意すること」が最優先課題として設定されました。

トライフォースを選んだ理由

他社のAI研修サービスも複数検討した上で、最終的にトライフォースを選んだ理由として担当者が語ったのは、「自分の感覚を信じて選んだ」という一言でした。明確なスペック比較というよりも、「この会社なら本気でやってくれる」という直感と、タイミングの一致が重なった選択だったといいます。

知識として知るだけで終わるのではなく、実際に自分の業務に落とし込み、それを組織で共有して横展開していく。その設計が、私たちが本当に必要としていたものでした。

江頭 潤 管理本部長

The Story

研修から生まれた成果

議事録作成

50分→10分

80%減

人事考課コメント作成

40分→10分以下

75%減

特殊プログラムの作成

2時間→30分

75%減

危険予知活動の記録

約60分→約10分

83%減

研修後に起きた変化

研修を経て最も顕著に変わったのは、「AIに対する社員の価値観」でした。

「本当に使えるのか」という懐疑的な見方から、「これは確かに仕事に役立つツールだ」という認識に変わりました。特に、実際に触れて効果を実感した社員が、周囲に使い方を教えたり、「この部署でも使えないか」と相談したりしてくるようになったことは、大きな変化だと感じています。

江頭 潤 管理本部長

DXメンバーや本社管理部ではCopilotのライセンスを付与。「こんなことができるんだ」という驚きとともに積極的に活用し始める動きが生まれました。さらに、研修受講者が自発的に周囲へ伝える動きや、「この人も参加させたい」「工場でもこういう場面に使えないか」という声が現場から上がるようになっています。

使ってみると、なぜ今まで使っていなかったのかと思うほど業務がスムーズになります。効率が上がるだけでなく、仕事への向き合い方そのものが変わる感覚があります。AIを使うことが「当たり前」になった先に、もっと人間らしい仕事に時間を使える未来が見えてきました。

管理部 フジモト主任

活用事例共有会の手ごたえ

活用事例共有会では、参加者全員が1ヶ月の試行錯誤の成果を発表し合いました。江頭本部長が特に印象に残ったのは、会議・営業・技術といった職種を超えてプレゼン資料作成の効率化が共通して評価された点と、業務ごとにツールを使い分けていた課長の発表でした。

会議資料や提案資料のような、これまで時間をかけて練り上げていた成果物が、AIによって数分で叩き台が出来上がる。ゼロから考えるのではなく、たたき台から仕上げる作業にシフトできることは、管理職・営業・技術部門を問わず全員に当てはまる効果でした。通常業務もある中、真剣に取り組んでくれたメンバーに感謝しています。

江頭 潤 管理本部長

今回の事例共有会を通じて、AIを単に使うだけでなく、試行錯誤しながら最適なやり方を見つけていく姿勢が大切だと実感しました。自分がうまくいかなかったことも含めて共有することで、チーム全体の学びになると感じています。

管理部 フジモト主任

活用事例共有会から生まれた6つの成果

3ヶ月間の活用事例共有会で参加者が生み出した成果の一部をご紹介します。製造・管理・営業・品質と、職種を問わず多様 な活用が生まれています。

事例 ① 製造部門 係長

会議の録音から議事録まで。50分の作業が10分になった

Before

議事録作成:1回あたり50分。

録音→手入力→整理の全工程が手作業

矢印アイコン

After

1回あたり10分へ(従来比 80%削減)

完成した議事録がすぐに届く状態に

【課題】会議の議事録作成に毎回50分程費やしていました。ボイスレコーダーで録音しても後から聞き直すと倍の時間がかかり、会議中にメモを取ろうとすると発言や議論への集中が妨げられる。記録と参加の両立ができない状態が続いていました。

【取り組み】無料の文字起こしツールを自分で調べて複数試みましたが、無料版の制限に直面。行き詰まったところでトライフォースの担当者に電話で相談し、Microsoft 365のWordを使った文字起こし方法と操作手順を教えてもらいました。

  • ボイスレコーダーで会議音声を録音
  • Microsoft 365のWordで音声ファイルを文字起こし
  • Copilot(ChatGPT)で要約・議事録化

【成果と学び】1時間の会議内容が数分で議事録草案に仕上がるようになり、作成時間は50分から10分へと激減しました。さらに大きな変化は「会議に完全に集中できるようになった」こと。ファシリテーターを務めながら記録も担当していた状態から解放され、参加者として本来のパフォーマンスを発揮できるようになりました。「困ったときは専門家に相談することが最短の解決策」という学びも、チームへの貢献となっています。

事例 ② 管理部門 主任

評価コメント作成40分→10分へ

Before

人事考課コメント作成:40分/件。

矢印アイコン

After

コメント作成:10分以下へ

【課題】人事考課のチャレンジシートへのコメント記入に1件あたり40分を要していました。

【取り組み①:評価コメント作成】自分のスマホにCopilotアプリをインストールし、チャレンジシートをPDF形式でアップロード。コメントを入れたい項目を指定して入力を依頼。Excel形式では項目認識ができませんでしたが、PDF形式では読み取りに成功し、多数のコメント案を出力できました。

事例 ③ 製造部門 係長

専門知識が必要なGコードプログラムをCopilotが生成。2時間→30分

Before

特殊加工プログラム(Gコード)の作成:2時間/回

専門知識が必要で担当者が限定

矢印アイコン

After

0.5時間/回へ短縮(75%削減)

条件を変えるだけで即座に生成できる仕組みを確立

【課題】工場の特殊加工機械を制御するGコードプログラムの作成は、専門的なアルゴリズムの知識が必要な作業で、1回あたり2時間を要していました。担当できる人間が限られており、属人化が課題となっていました。

【取り組み】まずCopilotに対して試行錯誤しながら指示を出し、何度もアルゴリズムを調整しながら最適な回答を探り当てました。その過程で得た指示内容をExcel上でプロンプトとして整備。加工条件の数値を書き換えるだけでCopilotが所定のプログラムを生成できる仕組みを確立しました。

【成果と学び】Gコードという高度に専門的な分野でもAIが対応可能だと実証できたことで、製造現場でのAI活用の可能性が大きく広がりました。「プロンプトの質がそのままアウトプットの質になる」という気づきは、他の参加者にも響くメッセージとなりました。事例共有会で最多票を獲得した発表です。

事例 ④ 製造部門 課長

手書き書類をスキャンしてスプレッドシートへ。60分の入力作業が10分に

Before

危険予知活動の記録:約60分/回

紙の手書き資料を管理者が手入力。

矢印アイコン

After

約10分へ(83%削減)

スキャン→AI読み取り→スプレッドシートへ貼り付け作業のみ

【課題】製造現場では毎月、危険予知活動(KY活動)の記録を紙の書式で記入し、その内容を管理者がスプレッドシートに手入力していました。現場作業者全員にPCがあるわけではないため、デジタル化が進まない状態が続いており、入力作業だけで月に60分を費やしていました。

【取り組み】Gensparkを活用し、手書きの紙をスキャンした画像をAIに読み取らせてスプレッドシート形式で出力する仕組みを構築しました。難読な名前の誤認識を防ぐため、事前に参考名簿をAIに渡す工夫も加えました。

【成果と学び】月60分の入力作業が約10分へと短縮されました。「手書き文字の読み取りには確認作業が必要」という限界も把握しつつ、「現場レベルでは既存業務の効率化とミス削減に即効性がある」という気づきが全体に共有されました。注文書処理など他部門への横展開の可能性も示されています。

事例 ⑤ 営業・技術部門

プロンプト集を整備して全員が使える仕組みに。複数業務で70%削減

Before

手計算・情報収集などの繰り返し作業:効率化の仕組みなし

矢印アイコン

After

複数業務が60〜70%削減

プロンプト集の整備し、営業・技術の全員が活用可能な状態に

【課題】営業・技術部門では、サンプル丁付け計算・パレタイズ計算・コンテナ積み付け計算など、毎回手計算で行う繰り返し業務が複数ありました。個人のスキルに依存しており、効率化の仕組みが存在しない状態でした。

【取り組み】効率化の余地がある業務を調査・整理した上で、各業務に最適な指示文(プロンプト)を作成。試し運用を繰り返しながら精度を上げ、検証済みのプロンプト集として整備しました。

  • サンプル大判丁付けシート算出:手計算3分→1分
  • パレタイズ算出:手計算5分→1分
  • コンテナ積み付け算出:手計算5分→1分
  • 毎朝の同業他社・地域情報収集・戦略調査(定型プロンプト化)

【成果と学び】各作業で60〜70%の時間削減を達成。「AIへの問いかけ方の質がそのままアウトプットの質になる」という気づきと、「まず1人が本気でチャレンジすることが組織変革の起点になる」というメッセージが、全体に大きな刺激を与えました。

事例 ⑥ 構内事業部 課長

外国人労働者のビザ更新書類をAIが自動転記。1時間→10分

Before

申請書の作成:資料を見ながら手作業で転記。1時間/回

矢印アイコン

After

10分以下を実現

ChatGPT・GensparkのOCR機能で画像→Excel変換を自動化

【課題】外国人労働者のビザ更新時期になると、英語表記の在留カードやパスポートの情報を和訳しながら申請書に手作業で転記する作業が必要でした。年1〜2回の作業のため毎回手順を確認しながら進める必要があり、予算繁忙期と重なることも多く、課長の時間を1時間以上奪っていました。

【取り組み】Excelmatic・Copilot・ChatGPT・Gensparkなど複数のAIツールを比較検証した結果、ChatGPTとGensparkが「スキャンした画像をExcelに直接出力する」という要件に最も適していると判断。OCR機能でスキャンデータを読み取り、既存のExcelフォームに自動転記する仕組みを確立しました。

【成果と学び】転記作業がほぼ確認のみで完結できるようになり、1時間かかっていた作業が10分以下へ短縮されました。「AIツールにはそれぞれ得意分野がある。目的に合わせて使い分けることが重要」という学びは、他の参加者のツール選定にも影響を与えました。

導入を迷う企業へのメッセージ

段ボール製造・化成品製造・構内請負と多様な現場を持つ太陽インダストリー株式会社で、これだけ多彩なAI活用が3ヶ月で生まれました。デスクワークの社員だけでなく、製造現場の係長・課長クラスが自ら試行錯誤し、具体的な成果を出した事実は、「うちの現場には関係ない」という先入観を覆すものです。

私からお伝えできることがあるとすれば、「とにかく使ってみてください」という一言に尽きます。難しく考える必要はありません。まず触れてみる、試してみる——その小さな一歩が、思っている以上に大きな変化につながります。怖がらなくていい。うまく使えなくてもいい。大事なのは、まず自分の手で動かしてみることです。

江頭 潤 管理本部長

使う前は「難しそう」「自分には関係ない」と思っていた社員が、一度使ってみると「なぜもっと早く使わなかったのか」と感じるようになる。その変化が組織の中に広がっていくことが、AI導入の本当の価値だと思います。

管理部 フジモト主任

貴社のAI実装の壁は、どこにありますか。
貴社のAI実装の壁は、
どこにありますか。