導入実績

Project Stories

改革・革命の3ヶ月。──営業も、現場も、経営も。全社が同じ方向を向き、生成AIを活用できるようになった転換期。

フライングフィッシュ株式会社様

業種・規模
国際物流サービス(フォワーディング等)を展開する企業。全社 40 名
研修形式
eラーニング(約3ヶ月)+活用事例共有会 全3回+ファシリテーター育成。助成金活用を併用
対象
営業・カスタマーサービス・営業企画・管理の各部門から10名が同時受講
研修ツール
Gemini/NotebookLM/ChatGPT/Copilot/GAS(Google Apps Script)/スプレッドシート連携 ほか
本社・拠点
本社:東京・日本橋 拠点:大阪/イタリアジェノバ/ベトナムホーチミン

お話しをお伺いした方

  • 取締役 後藤 光一 氏 管理グループ担当 兼 DX推進担当。
  • 取締役 金子 裕徳 氏 営業グループ担当 兼 DX推進担当。
  • 営業企画チーム 部長代理 馬島 知也 氏 DX推進担当。研修の旗振り役。
  • カスタマーサービスチーム 主任 三木 陽花梨 氏 メール自動仕分けを実現。
  • 管理チーム 主任 安藤 智就 氏 照合業務をツール化。
  • 大阪支店 営業企画チーム 課長 中野 雄輝 氏 DX推進担当。拠点での横展開を牽引。

導入のきっかけと背景

はじまりは、DX推進を担う部門での素朴な危機感でした。業務改善の糸口を探していた折、半年ぶりに足を運んだ最新技術の展示会で、生成AIの進歩の速さに驚かされます。「このままでは確実に取り残される」——その実感が、本格的な取り組みへの号砲となりました。

もっとも、当初は不安の方が大きかったといいます。「生成AIを使った業務」が具体的にイメージできず、お金やデータを扱う現場で“本当に任せて大丈夫なのか”という漠然とした懸念が先に立っていました。書籍で学ぼうにも、変化のスピードが速すぎて情報はすぐに古くなる。体系立てて、かつ実務に落とし込むには、外部の伴走が必要だという結論に至りました。

経営層もまた、二つの課題を同時に見据えていました。一つは「活用」——一部の社員が個々に使い始めていたものの、ツールはGemini・ChatGPT・Copilotとばらばらで、利用は属人的でした。もう一つは「統制」——むやみに野放しにもできない。利用と統制の両面を整えるには、まず経営自身が知識を持つ必要がある。その判断が、全社的な導入へとつながりました。

「体系的に、自分たちだけで進めるのは難しい。外部の専門家に伴走してもらいながら、利用と統制の両輪を整えていく必要があると考えました。」

取締役 後藤 光一 氏

トライフォースを選んだ理由

複数社を比較したうえでの決め手は、費用面に加え、多様なツールを横断的に学べる動画カリキュラムの分かりやすさ、そして他社にはない「ファシリテーター育成」の仕組みでした。導入の進め方が明確に示されている点が、迷いなくスタートを切る安心感につながりました。
とりわけ評価されたのが、受講者全員が毎月、自分の業務での生成AI活用事例を持ち寄って発表し合う「活用事例共有会」です。
動画を見て知識を得るだけで終わらせず、各自の工夫・つまずき・乗り越え方までをチームで共有することで、「この人が使えるなら自分も」という前向きな連鎖が生まれます。
一人の成果がそのまま全社のノウハウとして横展開されていく——この仕組みが、研修後の自走と定着を支える決め手になりました。

受講メンバーの選定

初回は、関心のある社員が比較的自発的に手を挙げる形でスタートしました。結果として、もともと意欲の高いメンバーが集まり、互いに刺激を受けながら学習が加速。適度な競争意識が、3ヶ月間の伸びを大きく後押ししました。
受講者は営業・カスタマーサービス・営業企画・管理の各部門から横断的に選ばれ、現場の異なる課題に同時にアプローチできる体制が整いました。経営層も議論に加わることで、「利用」と「統制」の方針を経営と現場が同じテーブルで擦り合わせられた点も、後の全社展開を滑らかにしています。

The Story

活用事例から生まれた成果

全社の業務時間削減

月間約170時間削減

入金・請求の照合業務

60分→約5〜10分

約83%減

書類照合チェック

5分→2分

約60%減

提案資料の作成

3時間→約30分

約80%減

3ヶ月の取り組みは、各部門で具体的な数字となって表れました。なかでも最も大きな成果が、受講者一人ひとりの削減を積み上げた、全社での業務時間削減です。

全社の業務時間削減

3ヶ月・受講者の取り組みの合算

Before

研修前
削減効果なし

矢印アイコン

After

月間約170時間削減

この成果は、各部門の受講者が生み出した具体的な改善の積み重ねです。ここでは代表的な4つの事例を、「課題→取り組み→成果と学び」の流れでご紹介します。

事例 ① 管理部門 [守り]

照合業務の自動化 ── “確実なデータ”だからこそ、AIで仕組み化する

Before

入金・請求の照合業務(日次)60分

矢印アイコン

After

5〜10分

Before

エビデンス照合(都度払い・日次)60分

矢印アイコン

After

20分

Before

月末繁忙期の確認 半日

矢印アイコン

After

1〜2時間

【課題】入金や請求のデータ照合は、毎日の確認に60分、月末の繁忙期には半日を要する定型業務でした。お金に直結するため、生成AIに丸ごと任せることへの不安も大きい領域でした。

【取り組み】「AIに照合させる」のではなく、「確実に動く仕組みをAIと一緒に作る」発想へ転換。Geminiと対話しながらGAS (Google Apps Script) でツール化し、当日の入金データの読込から、入金の照合、照合結果のExcel出力までを自動で完結させる環境を構築しました。

【成果と学び】日次の支払、入金照合に要する時間を大幅に短縮。支払のエビデンス照合は60分が約20分に、入金照合は日次30分~1時間、月末は半日を数分レベルへ。判別できないデータだけを人が確認する“例外対応型”の運用が定着しました。

「確実なデータがある業務だからこそ、AIに“判定”させるより、間違えようのない仕組みをAIと一緒に作る方が確実だと考えました。」

管理チーム 主任 安藤 智就 氏

事例 ② カスタマーサービス部門 [守り]

書類添付メールの自動仕分け —— 最多人数の部門で効くインパクト

Before

担当案件メールの判別(10件あたり)2~3分

矢印アイコン

After

10秒

【課題】社内最多人数のカスタマーサービス部門では、船の入港スケジュールに合わせて不規則に届く多数のメールから「自分の担当案件か」を判別する作業が常態化していました。10件あたり2~3分、件数が重なれば無視できない負荷となっていました。

【取り組み】生成AIで案件内容を判定し、自動でラベル付け・分類する仕組みを構築。届いたメールに即座にラベルが付与され、担当案件がひと目で分かる状態を実現しました。汎用性が高く、他メンバーへ展開しやすい点も評価されています。

【成果と学び】10件纏めて届いた時に2~3分かかっていた判別が、約10秒に短縮。最多人数の部門での適用は人数対比で全体インパクトが特に大きく、社内の事例共有会でも“最も参考になった使い方”として高い支持を集めました。

「自動でラベルが付くようにしたことで、自分の案件がすぐ分かるようになりました。日々の確認が、ぐっと軽くなっています。」

カスタマーサービスチーム 主任 三木 陽花梨 氏

事例 ③ カスタマーサービス部門 [守り]

書類確認の自動判別 ── 必ず発生する定型チェックを高速化

Before

書類照合チェック(1件あたり・月約40件)5分

矢印アイコン

After

2分

【課題】国際物流に伴う各種書類の照合チェックは、目視で1件5分ほどを要し、月に約40件発生する“必ず生じる”業務でした。属人化しやすく、繁忙期の負担も大きい作業です。

【取り組み】書類チェック専用のプロンプト(カスタムGem)を整備し、自動判別の精度を段階的に向上。画像のOCR活用やデータの書き出し自動化も組み合わせ、不備があった際の連絡メールまでAIが下書きする仕組みへ発展させました。

【成果と学び】目視で1件5分かかっていた照合が約2分に短縮。プロンプトの精度を高めれば数十秒まで縮められる手応えも得ています。最終確認は人が担う前提を保ちつつ、“一致”の結果だけで判断せず詳細まで確認する運用ルールも整理されました。

事例 ④ 営業部門 [攻め]

AIを起点とした“攻め”の営業 ── 削減から、受注機会の創出へ

Before

提案資料の作成(1件あたり)3時間

矢印アイコン

After

30分(約8割減)

Before

個別カスタマイズ文面の作成(1件あたり)10分

矢印アイコン

After

3分(約7割減)

Before

対象企業リストの作成:週20件(手作業 )

矢印アイコン

After

AIで大幅拡張

【課題】提案資料の作成には1件あたり3時間、対象企業のリストアップは手作業で週20件が限界でした。営業担当が事務作業に追われ、商談そのものに割ける時間が削られていました。

【取り組み】生成AIで対象企業の自動抽出から提案資料のたたき台作成、個別カスタマイズの問い合わせ文面までを内製化。「数をこなすため」だけでなく「質を上げて担当者へ届ける」ためにAIを使う、という視点の転換が起きました。

【成果と学び】提案資料の作成は1件3時間が約30分へ(約8割減)、リスト作成は手作業の週20件からAIによる自動抽出へと大きく拡張。個別文面の作成も1件10分が3分へ(約7割減)短縮し、商談に集中できる時間が生まれました。事務効率化(守り)にとどまらず、受注機会の創出(攻め)へと踏み込んだ事例です。

「数をこなすためだけでなく、質を上げて狙うべき担当者へ届けるためにAIを使う——その視点に変わりました。」

営業企画チーム 部長代理 馬島 知也 氏

組織全体への波及効果

変化は受講者個人にとどまりませんでした。研修前はおよそ2割だった社内のAI業務活用率は、3ヶ月で体感9割以上まで上昇。
きっかけは、受講者が学びをチームへ持ち帰り、自分だけの改善で終わらせず、チーム全体へ展開したことにあります。
活用事例共有会を研修参加者以外もオンラインで聴講できるよう全社へ開放したことで、「この人が使えるなら自分も」という前向きな連鎖が生まれました。“起きた事実”の発表で終わらせず、どこで苦労し、どう乗り越えたかというプロセスまで語られたことが、再現性のあるナレッジ共有として機能しています。

もう一つの大きな発見が、“全部をAIで完結させない”という第二段階への移行でした。生成AIでGASやマクロの構造を作り、Excelやスプレッドシートと連携させて出力を安定させる——AIと既存ツールを使い分ける「発見力」が、共有会を重ねるなかで自然と社内に根づきました。部門を越えて互いの業務を理解し合えたことも、組織にとって思わぬ副産物となっています。

Before

社内のAI業務活用率(体感値):約2割

矢印アイコン

After

9割以上

業界の視点・これから

AIは“あって当然”のインフラへ
経営層は、AIをもはや特別な道具ではなく「導入していないこと自体がリスクになる、当然必要なインフラ」と位置づけています。変化の速い業界環境のなかで、他社に先んじて社内文化を変えていくことの重要性を、3ヶ月の実体験を通じて確信したといいます。

・“高い目標”が、工夫を生む
月170時間という成果は、より高い目標(3ヶ月で300時間、半年で500時間)を掲げる出発点になりました。「今のままでは届かない」という負荷こそが知恵を働かせ、AIへの要求を高度化させます。低い目標では本質的でない使い方に流れがちだからこそ、各人が“何を実現したいか”を数値で描くことが鍵になる、という学びが共有されました。

・リスクを取る経営判断が、現場を動かす
機密情報やお金を扱う業務では、リスクを恐れて挑戦を止める組織が少なくありません。その点、最終的な責任を経営が引き受ける姿勢を明確にしたことが、現場の思い切った挑戦を可能にしました。トップが止めれば現場の意欲は一気にしぼむ——だからこそ、適切に統制しながらも前に進める経営判断が、成果の土台となりました。

「最後は自分が責任を取る——その覚悟があれば、現場は安心して思い切った挑戦ができます。」

取締役 後藤 光一 氏

同じような課題を持つ企業へのメッセージ

最後に、導入を迷う企業・ご担当者へ向けたメッセージを伺いました。

「これだけの効果が、これほど短い期間で表れるのです。迷っている時間こそもったいない。一日でも早く着手すべきだと思います。」

営業企画チーム 部長代理 兼 DX推進担当 馬島 知也 氏

「どのような形であれ、もはや“導入しない”という選択肢はありません。AIは、あって当然のインフラになりつつあると実感しています。」

取締役 後藤 光一 氏

「すぐにでも始めるべきです。進め方に迷う部分は、専門家に伴走してもらいながら入るのが、最も確実だと感じました。」

取締役 金子 裕徳 氏

「他社より早く導入し、社内の文化そのものを変えていく。その先行こそが、これからの競争力を左右すると感じています。」

大阪支店 営業企画チーム 課長 兼 DX推進担当 中野 雄輝 氏

この3ヶ月を、一言で。
受講者は口々に「転換期」「改革・革命の3ヶ月」と語りました。全員が同じ方向を向き、ツールを使い、事例を共有しながら会社全体を良くしていく——その起点が定まった3ヶ月でした。これまでの文化では考えられない動きが、短期間で一気に進んだのです。

貴社のAI実装の壁は、どこにありますか。
貴社のAI実装の壁は、
どこにありますか。